はじめに:焦りから確実な一歩へ。模擬試験15回分の先に待つ「弱点の炙り出し」
MOS Excel 365 エキスパート試験の独学も第13週目。いよいよ試験本番が今月末に迫ってきました。
今週は、FOM出版のテキスト付録の模擬試験プログラムを徹底的に活用しました。全5回分の模擬試験プログラムを各3回ずつ解き終え、合計で15回分の模擬試験をクリア。これまでの間違えを書き出した「苦手ノート」のページ数ががどんどん増えてきました。
同じ問題を繰り返す中で、自分自身の「弱点の傾向」がはっきり見えてきました。初歩的な知識の抜け漏れ、そして特定の操作でなぜか毎回間違えるという癖です。
また、結果正解であっても不安な問題もまだまだあります。
アソシエイトの時は満点近くを取れていた私ですが、エキスパートは80%台の点数がほとんど。合格ラインの70%を切ることはありませんが、まだまだ際どい土俵際のせめぎ合いが続いています。
今回は、模擬試験を繰り返し解く中で見えてきた「苦手な傾向」と、いまだ自信を持ちきれない2つの鬼門、そして本番に向けての心構えについて、皆さんと共有したいと思います。
先週の記録はこちら
MOS Excel エキスパート独学記 #12 | 焦りから「一喜一憂しない」境地へ。不合格点も乗り越える「苦手ノート」の威力
📅 学習期間:8月4日〜8月10日
🎯 今週の目標:引き続き模擬試験と苦手部分の克服
📊 1週間の学習記録:模擬試験と「苦手ノート」の地道な反復
日付 | 内容 | 所要時間 | メモ・感想 |
8/4(月) | モチベダウン | 0分 | ・暑さと疲労でモチベーションがまったくあがらず。 |
8/5(火) | 模擬試験 | 60分 | ・80%台のスコアで安定。合格ラインは超えるものの、満点には遠い…。 |
8/6(水) | 苦手ノート復習とIFS関数の再確認 | 40分 | ・苦手ノートにIFS関数の最後の引数 TRUE を書き出して確認。初歩的な理解不足を痛感。 |
8/7(木) | 模擬試験 | 60分 | ・再び80%台。条件付き書式の設定で誤答。正解動画を見ても腑に落ちず、頭を抱える。 |
8/8(金) | 苦手ノート復習 | 50分 | ・間違えた問題を徹底分析。なぜか同じような部分で毎回つまずいていることに気づく。 |
8/9(土) | 模擬試験 | 60分 | ・すべて一通り3回ずつ終えたので、ランダム模擬試験に切り替える。やはり80%。 |
8/10(日) | ランダム試験&苦手ノート | 60分 | ・苦手ノートを片手にランダム試験に挑戦。やはり、過去に間違えた問題と同じ傾向の問題でつまずく。それを潰しにいく作業を繰り返す。 |
「苦手ノート」で発覚!私だけがハマる2つの鬼門
模擬試験を繰り返す中で、特に私が苦手としている、そしていまだに不安が拭えない問題の傾向が見えてきました。その中でも、特に手ごわい2つの鬼門を告白します。
1. 鬼門①:忘れがち!関数の最後の引数
例えば、「IFS関数」は、複数の条件を順番に判定し、最初にTRUE
になった条件に対応する値を返す関数ですよね。この関数の引数は「条件, 値, 条件, 値, …」と続いていきます。
- 例:
=IFS(B2>90,"優",B2>80,"良",B2>70,"可",TRUE,"")
この数式では、「70点以下」の条件は明記されていません。なぜなら、最後のTRUE
という引数が「それまでのどの条件にも当てはまらなかったら、何も表示しない(””)を返す」という意味になるからです。
ここ!私はいつもこのTRUE
を思い出せないのです。そして、だいたい「何も表示しない」と言う時に頭が混乱しがちです。
IFSに限らず、最後の「すべての条件に合わなかった場合、何も表示しない」。
これが呪文のようにわたしをむしばみます(笑)大げさ(笑)
初歩的なことですが、本番で焦ると、こういう細かい知識が抜け落ちてしまうものです。
2. 鬼門②:複数列の条件付き書式設定に混乱する
問題:ある表の2つの列(例えばF列とG列)に、別の列(例えばC列)の値に基づいて条件付き書式を設定する。
例えば、E列とG列のように離れた列を、両方とも同じ条件付き書式に設定すると言う場合は、「Ctrl」を押しながら範囲選択をしますよね。
F列とG列のように隣り合った列なら、2列同時にまとめて範囲選択しますよね?ね?
なんですが、F列に条件が適用されず、G列のみ条件が適用されたり、
あるいは、F列とG列をそれぞれ一列ずつ”範囲選択→条件付き書式設定”をすると正解だったり?
と、なんだかもう訳がわからなくなっているのです。
FOM出版の模擬試験プログラムには「解答動画」が付いていて、しっかりと老眼鏡をかけて見たらある事実に気が付きました。
どうやらポイントは範囲の選択の仕方ではなく、参照元の列(セル)の指定方法ではないのか?
問題:ある表の名前と電話番号の列(F列とG列)に、売上金額(C列)が500,000以上の場合は、●●の書式を設定しなさい
この問題の場合だったら、「数式を使用して、書式を設定するセルを決定」で新しい書式ルールを作ります。(問題に出されるのはだいたいこのパターン)
私は、条件の元になる「売上金額」(C列)は、1列なので相対参照で数式を作っていたんですね。
=C2>=500000
のように。
なぜならば、これは先週取り上げた
ここで見たように、
「列方向(下)にしかコピーしない」ため、列がずれる心配は一切ありません。そのため、列を固定する$C4は「不要な指定」と判断され、不正解となる
が、ちゃんと頭にインプットされているからなのです。
ところが正解は、数式の中で参照元のC列を「複合参照」にするというもの。
つまり、
=$C2>=500000
これが正解なのです。
なぜ$C2のように列だけ固定する必要があるのか?
どうにも腑に落ちず、AIに相談してみました。
AI曰く、これは、Excelが条件付き書式を適用する際の「暗黙のルール」に由来する、とのこと。なんだそれは(笑)
細かく解説してくれたので、読んでみると腑に落ちました。
C4(相対参照)にした場合:
条件付き書式は、設定した範囲(F列とG列)の各セルごとに、数式を「相対的に」解釈しようとします。
F列に適用される数式は=C4>100ですが、これがG列に移ると、=D4>100のように、参照先がずれてしまうのです。
$C4(複合参照)にした場合:
=$C4>100という数式を使うと、Excelは「どの列に適用するにしても、必ずC列の値を参照しなさい」という指示だと理解します。
これにより、F列もG列も、きちんとC列の値を参照して書式が適用されるのです。
「解答動画」は、あくまでも解答の手順と結果のみ。
なぜそうなるのかが解説されていないことが多く、非常にモヤモヤする部分ですが、「複数の列に条件付き書式を設定する際は、参照元の列を複合参照にする」と覚えて、この鬼門を乗り越えるしかありません。
鬼門を乗り越える!焦りの中でも落ち着いて解答するコツ
今回、ランダム試験で「本日の日付を元に月を表示しなさい」という、前回解けなかった問題が再び出てきました。一瞬「あっ、先週やったけど忘れた…!」と焦りましたが、落ち着いて以下のような方法を取りました。
回答セルではない、別の空いているセルで試行錯誤する。
「本日の日付」だからTODAY()かな?
「月」を表示したいからMONTH()かな?
それぞれの関数を別々に試して、MONTH関数には「引数が必要なんだな」と確認する。
=MONTH(TODAY()) と組み合わせると正解が表示された!
この数式を、解答セルにコピペする。
この方法で、見事正解することができました。
これは、日頃の努力で培った「時間配分」と「余力」のおかげ?
すぐにわかる問題を素早く片付けて、難しい問題に落ち着いて向き合う時間を確保すること。それが、試験で力を最大限に発揮するための重要な戦略になります。
📚 私のMOS Excelエキスパート学習方法(最新版)
週を重ねるごとに、少しずつ学習方法も変わってきています。
これまでの学習方法に加えて加筆していきますので、過去投稿と同じ部分もありますがご参考までにどうぞ。
1. 朝のインプット:テキストで確認と動画視聴
朝、まずは「FOM出版 よくわかるマスター」のテキストで今日学ぶ「章-節」を改めて確認します。
どんな関数を学ぶのか?どんな機能を学ぶのか?など、その日の学習範囲を把握します。
私がお世話になっている動画はこちら
朝夕の通勤電車の中で、YouTube動画を見ます。
MOSExcelエキスパートの動画は、アソシエイトに比べると本当に少なくて残念なのですが、私は、「オンラインパソコンスクール♥キャリアデザイン」さんの「MOSエクセルエキスパート出題範囲完全網羅講座/Excel2019【データ無料】」を主軸に見ています。
ただ、こちらの動画は動画名からもわかる通り「Excel2019」編なので、私が受けようとしている「Excel365」とは範囲が若干異なります。
その場合は、個別で解説をしてくれている動画を見て補完学習しています。
2. 注目のYouTubeチャンネル:PC活用チャンネルさん
今回はいつものお二方ではなく、新しいチャンネルを紹介します。
PC活用チャンネルさんです。これまでも何回か拝見させていただいていましたが、今回私の鬼門である「条件付き書式」を取り上げてくださっている動画が見つかったのでご紹介させていただきました。
【Excel】条件付き書式の絶対参照・複合参照・相対参照を解説
3. 夜のアウトプット:テキストと問題演習、AI活用
家に帰ったら、YouTube動画で見た範囲をテキストを使って勉強して、問題を必ず解きます。
そこですんなり解けなかったり、納得できないところがあったらAIに問題を作ってもらって解きながら勉強しています。
AIに問題を作ってもらう方法は、こちらの記事で詳しく書いています。
使うAIによって個性が出ていて面白いですよ。
MOS Excel エキスパート独学記 #3 | AI活用で効率復習!XLOOKUP関数の問題演習とAI比較
4.模擬試験プログラムの徹底活用
模擬試験を解く日を作り、ランダムな問題にチャレンジすることで少しでも多くの問題と、問題文の癖や傾向に慣れるようにします。特に、間違えた問題や解答手順が思いつかなかった問題は、繰り返しノートに書き出し、集中的に復習します。
5.「苦手ノート」の作成と反復(NEW!)
模擬試験で間違えた問題、解答手順がまったく思いつかなかった問題、時間がかかった問題、そして結果は正解なのに間違え扱いになる問題の癖や考え方を厳選し、専用のノートに書き出します。
その際、単に正解だけでなく、「なぜ間違えたのか」「どこに気づけなかったのか」「どう考えれば正解にたどり着けたのか」という思考プロセスを詳しく記録します。
このノートを徹底的に反復し、弱点を一つずつ潰していきます。
💡 今週の気づきと今後の課題
模擬試験を繰り返すことで、自分の弱点の傾向が見えてきました。この「細かな理解不足」や「試験特有のルール」を潰していく段階にいよいよ入ってきた気がします。
アソシエイトの時のように満点近くは取れませんが、80%台をキープできているのは、これまでの努力が実を結んでいる証拠です。焦っても仕方ないので、この調子で細かなミスをなくし、本番では確実に70%以上を取れるように心がけていこうと思います。
📝 今週のまとめと次週への抱負
全5回、合計15回の模擬試験を終えたので、今週からは「ランダム試験」に切り替えました。これにより、同じ問題の繰り返しではなく、より応用的な問題への対応力を鍛えていきます。
ただ、どうも私が間違えた苦手とする問題が多く出てくる気がします。そういう仕様なんでしょうかね。できればまんべんなく出題して欲しいんですが。じゃないと他の範囲を忘れてしまいそう。
これからは苦手ノートを片手に、ちびちびと弱点を潰していく地道な作業。これが合格への最終フェーズです。

この学習スケジュールは毎週末に一週間の記録として連載していきます。
では、また来週。
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