若者向けの自己啓発本にはよくこう書いてあります。
「やりたいことを100個書き出そう」
もちろん、それは素晴らしい方法です。
でも、50代になると、話は少し違ってきませんか?
仕事、家計、健康、人間関係、過去の挫折、責任。
もう一度ゼロから人生を組み直すには、どうしても しがらみ がつきまといます。
たとえば、「本当にやりたいこと」を書き出そうとしても、その横で現実が耳元でささやく。
でも収入はどうする?
そっちに時間を割く余裕があるの?
家族や職場は?
もう若くないよ?
だから中高年は、
やりたいことが見えない のではなく、見えているけれど、そこに真っ直ぐ行けない理由が多い。
だからこそ「やりたくないこと」が効く
そこで私は、あえて逆の方法を選んでみました。
そうだ、「やりたくないこと」を書き出してみよう。
「やりたいこと」はしばしば、世間体や理想の自分に引っ張られます。
しかし、「やりたくないこと」は、自分が過去に傷ついた経験や、本当に心から拒否したいこと。
つまり、そこには偽りのない「本音」が隠されているのです。
このリストを消していくことで、残りの人生を本音で生きる。
やりたくないことを書きだしてみる
■ 仕事で、もうやりたくないこと
私は、50社に応募して面接すらされなかった経験があります。今となっては自慢です(笑)そしてこのブログで圧倒的にアクセスが多い記事です。
年齢だけで「門前払い」。
あの屈辱は、もう二度と味わいたくない。
仕事自体はできる。努力もする。
問題はいつだって 人間関係。
気を使いすぎて、自分が削れていく働き方は、もう終わりにしたい。
■ 生活で、もうやりたくないこと
他人に合わせた趣味。
散財で心をごまかす生活。
不満はない。でも心は満たされない。
自分の空間がないと息が詰まるタイプだと、ようやく認めました。
■ お金で、もうやりたくないこと
安物買いの銭失い。
持つためだけの買い物。
借金、ローンに追われる暮らし。
これだけは、もうしない。
少なくていい。
本当に気に入ったものだけに囲まれたい。
■ 人間関係で、もうやりたくないこと
自分がすり減る人間関係はきっぱり絶つ。
自分軸が崩れるタイプだから。
嫌われても構わない。
自分をすり減らす関係からは離れる。
■ 副業・発信で、もうやりたくないこと
嘘は書けない。
人を騙して自分だけ得をする生き方はできない。
不安を煽るだけの記事も書かない。
必ず助け船になる出口を用意する。
不器用でも、遠回りでも、自分の美学に反することはしない。
間違ったことをしなくても、人は生きていける。
私はその証明として、ここまで生きてきた。
やりたくないことは、裏を返せば「やりたいこと」の影。
これらの書き出した「やりたくないこと」を避けようとすると、自然にこうなる。
結果、「本当にやりたいこと」だけが残る。
「やりたくないことをやらなくする努力」が、そのまま やりたい未来への最短ルート になるんです。
これって、若い頃の 「夢を追う」 とは全然違う。
中高年に必要なのは、足し算ではなく、引き算の人生設計。
余計なものを削った先に、静かに残るものが「本当の望み」。
これが、50代以降の生き方の戦略になる。
やりたいことすべては叶わなくてもいい。
でも、やりたくないことは極力やらない。
これが、私のこれからの生き方です。
■ 最後に
同じ境遇の誰かが、「自分だけじゃなかったんだ」と思えたら嬉しい。
人生の後半戦を、もう少し生きやすく。
そして、できるだけ自由に。
これからは、何をするかよりも、何をしないかの方が、生きやすさを決める。



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