前回の記事では、「4時間ルール」と「週20時間ルール」について解説しました。
この記事では、失業保険をもらいながらバイトしたいけど、結局いくらまでなら損しないの?を考えてみます。

これ、自分の『基本手当日額』がいくらかによって、正解がバラバラなんです。
基本手当日額とは?
ざっくり言うと、失業時に受給できる1日あたりの金額のこと。
これは「失業前の自分の収入」と、「年齢」によって変動します。
すでにハローワークで「雇用保険受給資格者証」をもらっている方は、その中に「基本手当日額」(円)の記載があります。
まだ「雇用保険受給資格者証」が手元にない方は、このシミュレータに直近6か月の給料を入力してみてください。

シミュレーターに入力する賃金は税金や社会保険料が引かれる前の「総支給額(額面)」です。
基本給、残業代、通勤手当(交通費)、役職手当、住宅手当などは含まれますが、
ボーナス(賞与)、退職金、結婚祝金などの臨時のお金は含まないように計算しましょう。
基本手当日額 シミュレーター
※計算結果はあくまで概算です。正確な金額はハローワークから渡される「雇用保険受給資格者証」でご確認ください。
※2025年度時点の計算式(上限・下限額)を適用しています。
「どうしてこの金額になるの?」と気になった方へ。 このシミュレーターは、厚生労働省のルールに基づき、あなたの賃金日額(1日の給料)の80%〜50%で計算しています。
- 給料が低めだった方:生活を守るために、高めの「80%」で計算されます。
- 給料が高めだった方:再就職を促すために、低めの「50%」で計算されます。
※さらに、年齢ごとに「これ以上は出せません」という上限額(45〜59歳なら8,920円など)があるため、高給取りだった人ほど、実際には50%よりさらに低い割合になる…という世知辛い現実もあります。

ここで入力した「離職直前6か月の賃金合計」を180で割ると、後程の計算に必要な「賃金日額」が割り出されますので、メモしておきましょう。
【前提】知っておくべき「2つのルール」
前回の記事の内容を簡単にまとめます。
ここのルールをもっと詳しく知りたい人は前回の記事をチェック!
「1日4時間」が運命の分かれ道
アルバイトをした時間は、1日単位でカウントされます。
- 4時間以上(就労):
- その日は「働いた日」とみなされ、手当は支給されません(ただし、消えるわけではなく、受給期間の最後に先送りされます)。
- 4時間未満(内職・手伝い):
- その日も「失業している日」とみなされ、手当が支給されます。ただし、稼いだ金額によって手当が減額されることがあります。
「週20時間」がデッドライン
どんなに短時間でも、週20時間以上働いてしまうと「就職した」とみなされて、失業保険そのものが打ち切りになってしまいます。
戦略: 「4時間未満のバイトを週3〜4日」くらいに抑えるのが、受給しながら稼ぐ王道スタイルです。
なぜ「減額」されるのか?
失業保険は「生活に困らないためのお金」なので、バイトでたくさん稼ぐと、「その分、手当を減らしても大丈夫だよね?」という計算が働きます。
「1日いくらまで?」の目安
「損か得か」を判断するポイントは、「今日という1日をどう使うか?」という視点です。

「手当をもらって休む」vs「働いて稼ぐ」のどちらが、今日のあなたの財布を潤すか?
「4時間以上」働く場合(受給を先送りする戦略)
4時間以上働くと、ハローワークから「今日はしっかり働いたね。だから今日分の手当(基本手当日額)は、後日までお預け!」と言われます。
「損」なケース
基本手当日額が 6,000円 なのに、時給の低いバイトをして 5,000円 しか稼がなかったら……。

えっ、バイトせずに休んでたら6,000円もらえたのに、5,000円のために1日使っちゃった。1,000円分、損した気分……
「得」なケース
基本手当日額が 6,000円 なのに、ガッツリ働いて 10,000円 稼いだら……。

今日の手当はお預けになったけど、代わりに1万円手に入った!手当よりも4,000円も多いし、おまけに今日お預けになった手当は、後で(受給期間の最後に)もらえるから、トータルで大勝利!
【結論】 「バイト代 > 基本手当日額」 になるなら、働いたほうが確実にお得です。
「4時間未満」で働く場合(今すぐ手当をもらう戦略)
4時間未満なら、手当は「今日分」として支給されます。ただし、バイト代が高いと手当が削られます(その日の手当が減額されます)。
減額されないためのルールは、一言でいうとこうなります。
「その日のバイト代」+「基本手当日額」≦「賃金日額の80%」
※厳密にはここから控除額の1,354円を引くなどの細かいルールがありますが、一旦忘れてOKです
賃金日額(昔の1日の稼ぎ)は、現役時代、あなたは1日いくら稼いでたか(直近6ヶ月の総支給額÷ 180 日)と言うものです。

国は「”賃金日額”(昔の稼ぎ)の8割までは、手当+バイト代でもらっていいよ。でもそれを超えたら、超えた分だけ手当を減らすね」というルールを持っています。
ざっくり「損益分岐点」はこちら。
| あなたの基本手当日額(目安) | 減額されずに稼げる金額(1日) |
|---|---|
| 5,000円くらい | 約2,000円まで |
| 6,000円くらい | 約2,500円まで |
| 7,000円くらい | 約3,000円まで |
| 8,000円くらい | 約3,500円まで |

減額されないラインを計算するには、昔の給料(賃金日額)も必要で、正直めちゃくちゃ面倒です。なので、あなたの『基本手当日額』から逆算した目安を一覧表にしました!
「得」なケース(減額ライン以下)
「基本手当日額」+「バイト代」が、現役時代の給料(賃金日額)の80%に収まるなら、手当は1円も減りません。

「いつもの手当」+「バイト代」がそのまま丸ごと手に入る。最強に効率が良い状態です。
「微妙」なケース(減額ライン超え)
バイトで稼ぎすぎると、「稼いだ分だけ、手当を減らすね」と調整が入ります。

必死に3,900円分バイトしたのに、手当を2,000円減らされたら、実質的には「1,900円分のために働いた」ことになります。これなら「もっと短時間にして減額を避けたほうが楽だったな」となります。
まとめ
あなたの1日は、今、国から『基本手当日額』という値段をつけられている状態です。
- その値段(手当)より安い給料で4時間以上働くのは、もったいない。
- その値段(手当)にバイト代をプラスして、昔の給料の8割を超えちゃうと、お釣りが没収(減額)される。
ここを抑えておけば、「働き損」を無くせるはずです。
ちなみに、私も盛大に勘違いをしていたのですが・・・、
仮に、基本手当日額「6,000円」。毎月の手当は28日分なので「168,000円」とした場合。
1日4時間以上バイトしたら、受給日が後ろにずれる。
ってことは、1日8時間のバイトを週2日・・・、時給1,000円として一か月(8日分)で64,000円!
失業手当168,000円+バイト代64,000円で232,000円!悪くないじゃん♪
なんて思ってましたが、1日8時間バイトした日の失業手当はその日には1円も入らず、受給期間内の最後に移動するだけ。
つまり、1日8時間バイトした日は、バイト代の8,000円だけが「その日」の収入なんですね。
なので「その日」に関して言えば、+2,000円だけ。1か月にしたら+16,000円。
結局、失業手当168,000円に+16,000円で184,000円の「月収」なんですね。
そして・・・、失業手当と言うのはまるまる全額もらえるのではなく、そこから国保と国民年金が引かれるという現実も(笑)
次回は、国保と国民年金に切り替わったら絶対にやっておくべきことをまとめます。



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